U-20日本代表候補選出の筑波大DF鈴木瑞生、ケガ明け初の公式戦からスタメン定着へ巻き返しを図る

[JR東日本カップ2021第95回関東大学サッカーリーグ戦1部・第7節(5月30日)/法政大学 4-2 筑波大学]

取材・文=柿崎優成

 筑波大学DF鈴木瑞生は、5月31日から6月3日かけて実施中の『U-20日本代表候補トレーニングキャンプ』のメンバーに名を連ねている。彼が年代別代表に呼ばれたのは、清水エスパルスユース時代の2019年3月、U-18日本代表UAE遠征以来2回目のことだ。

「(今回は)筑波大であまり試合に出てない中、関東選抜でのプレーが評価してもらえたのかなと思いました」(鈴木)

 鈴木の言う関東選抜とは、5月7日から9日に関東大学サッカーリーグ戦の合間を縫って1、2年生の選抜選手を対象にした『関東選抜・トレーニングキャンプ』だ。その活動期間に2度、U-18日本代表とトレーニングマッチを行った。この試合を視察に訪れていた筑波大の小井土正亮監督は、「彼(鈴木)自身がそういうところで自信をつけて、今回選んでもらえたと思います」と話す。

 鈴木は年明けにケガをして完治に時間を要してしまい、30日の関東大学サッカーリーグ第7節・法政大学戦が今シーズンのリーグ戦初出場となった。ポジションは左サイドバック。利き足は右足だが、左も右足同様に上手く使い、「ワイドに張るプレー」で高い位置から攻撃参加してクロスボールから得点のチャンスを演出した。

 しかし、随所に精度の高いキックを魅せたものの、ゴールにはつながらず。試合は22分にMF竹内崇人のゴールで筑波大が先制するも、1-1で迎えた後半、立て続けに3失点し、筑波大は89分にFW庄司夢ノ介が1点を返すのが精一杯で2-4で敗戦した。

 久々の公式戦を終えた鈴木は、「攻撃の時にクロスの部分で良い場面がありましたけど、得点につながってない。守備では、相手がダイアゴナルに走ってくるのに対して対策できていなかったり、声掛けができなかった部分から相手にやられてしまった」と厳しい表情で振り返った。

 今回のU-20日本代表候補メンバーには、大学サッカーリーグ所属の選手から13人が選出され、筑波大からは、鈴木のほかDF遠藤海斗、MF田村蒼生と計3人が招集された。なかでも遠藤とはポジションも同じで、これから先レギュラー争いをするライバルにもなる。代表候補合宿でのアピールを、筑波大での厳しい競争にもつなげていきたいところだ。