静岡学園が4年ぶりに夏の全国へ…清水東は健闘もPK戦で涙/高校総体

『令和3年度 第69回静岡県高等学校総合体育大会サッカー競技』の決勝戦が6月6日に静岡スタジアムエコパで行われ、静岡学園高校と清水東高校が対戦した。

 静岡学園は新人戦、高円宮杯JFA U-18プリンスリーグ東海、今大会と今シーズンここまで公式戦無敗を誇る。対する清水東は県Bリーグ所属ながら、今大会では準々決勝で藤枝東、準決勝では常葉大橘とプリンスリーグ勢を撃破し、駒を進めてきた。

 試合は開始早々から静岡学園が攻めに出た。2分、荒井駿希の左クロスに持山匡佑が頭で合わせるも、清水東GK服部孝太郎が好セーブ。6分には高橋隆大が中央からドリブルで持ち込んで左足シュートを放ったが、ボールは枠の上に外れた。

 なおも攻勢を強める静岡学園は8分、先制に成功する。左サイドでのFKのこぼれ球を玄理吾が前線へ送ると、ディフェンスラインの裏に抜けた持山がヘディングでゴールを奪った。

 しかし、ここから清水東が鋭いカウンター攻撃で静岡学園ゴールに迫った。直後の9分、村井稜が裏に抜け出してGKと一対一の局面を迎えると、一度は防がれたもののセカンドボールを拾い直し、中澤翼が流し込んで1-1の同点に。

 その後もカウンター攻撃を繰り出す清水東は38分、望月優太が左サイドからDFに囲まれながらもコースを見出して右足シュート。鮮やかにネットを揺らし、2-1と逆転に成功して前半を終えた。

 後半に入り、次にスコアを動かしたのはまたも清水東だった。49分、左CKのこぼれ球を佐藤祥太郎が粘り強く押し込み、3-1とリードを広げる。

 大きな追加点を手にした清水東だったが、その後は静岡学園の猛攻にさらされ、次第に体力を奪われていった。

 すると、静岡学園が持ち前の攻撃力を見せつけたのは65分。左からのクロスに川谷凪が合わせて1点差に詰め寄ると、3分後の68分には松永颯汰が右サイドをドリブルで突破してシュート。これがゴール左隅に決まり、試合を振り出しに戻した。

 さらに畳み掛ける静岡学園だったが、清水東がGK服部の好セーブなどでしのぐと、80分では決着がつかず、10分ハーフの延長戦に突入。一進一退の攻防が続いた中でもゴールは生まれず、勝負の行方はPK戦に委ねられた。

 互いに1人ずつ成功して迎えた2人目、清水東のキックを静岡学園GK生嶋健太郎がセーブ。後攻の静岡学園は4人目のキックが失敗。5人目は互いに成功し、サドンデスへ。7人目、先攻・清水東のキックで生嶋が再びビッグセーブを見せると、後攻・静岡学園は成功し、3-3(PK戦6-5)で静岡学園が4年ぶりのインターハイ全国切符を獲得した。