駒澤大FW宮崎鴻、前橋育英時代の盟友・角田涼太朗との初対戦は「バチバチだった」

[JR東日本カップ2020第94回関東大学サッカーリーグ戦1部・第15節(11月1日)/駒澤大学 1-0 筑波大学]

取材・文=藤井圭

 関東大学リーグ1部で3位につける駒澤大学は筑波大学と対戦し、1-0で勝利。終了間際に得たPKを薬真寺孝弥が決めて勝ち点3を獲得した。最前線でスタメン出場した宮崎鴻は83分までプレー。前橋育英高校時代のチームメイトで横浜F・マリノスへの加入が内定している角田涼太朗との初対戦だった。

 開始早々から先制点を狙う駒澤大は宮崎にロングボールを中心としたパスでボールを集め、宮崎も身体を張ったプレーで攻撃の起点となった。後半、こぼれ球をつめて一度はネットを揺らしたものの、その前のファールの判定で得点は認められず。無得点のまま83分に土信田悠生と交代し、「(監督から)さらに上のレベルを求められているので、まだまだ課題が残る試合だった」と胸中を明かした。

 前橋育英高でともにプレーしていた盟友・角田との大学での初対戦は「バチバチだった」と振り返る。角田の横浜FM加入が内定した際とJリーグ初出場の際にはSNSで「おめでとう」とメッセージを送り旧友を祝したが、ピッチの上では話は別だ。

「(角田には)絶対に負けたくないと思った。涼太朗はプロで出ていて高校時代から比べると差をつけられてしまったので、そういう意味でも負けられないという部分を意識して対戦した」

 試合前にも角田に直接「今日はやるよ」と声をかけてモチベーションを高めた宮崎。試合中にはロングボールに競り勝つ場面もあった。しかし、チームは勝利したものの自身は無得点。悔しさを募らせ、「育英同士の戦いは絶対に負けたくない」と早くも次の対戦時への強い思いを口にした。

 チームは現在、明治大学と早稲田大学に次ぐ3位。首位・明治大とは勝ち点8差あるものの直接対決を残しており、まだ優勝の可能性は十分にある。「勝ち点が拮抗していてまだまだ気の抜けない戦いが続く。次も勝ちを目指して明治、早稲田に食らいついて絶対勝ちたい」と宮崎は上位2チームを見据える。旧友の活躍に刺激を受け、チームでも個人としてもさらに上を目指す宮崎の進化に注目だ。