11月16日、第98回全国高校サッカー選手権静岡予選の決勝が行われ、静岡学園と富士市立が対戦した。
電光石火の一撃から、静岡学園のゴールショーが幕を開けた。開始わずか18秒、鹿島アントラーズ加入内定の松村優太が右サイドから中央へドリブルで持ち込みシュート。準決勝に続く2試合連続のゴールで静岡学園に流れを引き寄せる。この1点を皮切りに、25分には右CKの流れから加納大が押し込んで2-0。さらに小山尚紀が33分、34分と立て続けに左サイドから切れ込んでシュートを沈め、大量4点のリードを奪うことに成功した。
決勝初進出で、今大会初失点からリズムを失った富士市立だが、選手個々が持ち前の個人技を光らせチャンスをうかがう。そして40分、進藤克樹が直接FKを右足で決め、1点を返して後半の反撃へと望みをつないだ。
しかし、後半開始からより前掛かりになった富士市立に対し、静岡学園の攻撃陣が容赦なく襲いかかった。49分、中盤でのパス交換から加納がペナルティエリア内に抜け出しシュート。5-1と再び4点差にリードを広げると、69分には小山が相手DFと入れ替わる形で裏を取り、シュートを沈めてハットトリックを達成する。富士市立は最後までゴールを目指したものの、余裕を持った試合運びを見せる静岡学園の守備を崩すには至らず、6-1で試合終了。静岡学園が5年ぶり12回目の全国大会出場を決めた。
選手権では2年連続で県大会準優勝、さらには今年の新人戦、インターハイも県大会決勝で涙をのんできた静岡学園にとっては、悲願の全国切符獲得。試合後には松村らが目に涙を浮かべ、キャプテンの阿部健人は「全国でも自分たちらしいサッカーを見せたい」と抱負を口にした。
【スコア】
静岡学園 6-1 富士市立
【得点者】
1-0 松村優太(静岡学園)
2-0 加納大(静岡学園)
3-0 小山尚紀(静岡学園)
4-0 小山尚紀(静岡学園)
4-1 進藤克樹(富士市立)
5-1 加納大(静岡学園)
6-1 小山尚紀(静岡学園)